エルサレム4
最後の聖地エルサレムです。
3) ユダヤ人の思考と生活習慣について
日本ではまったく馴染みのないユダヤ人ですが、
世界を動かしているのは、本当にユダヤ人です。
教育レベルが高く、大切な資本を握っており、
国際機関や医師で「こいつ、デキルな。」と思うと
かなりの確率でユダヤ人です。
世界にユダヤ人は1500万人弱いると言われており、
世界人口のたった0.2%しかいませんが、
存在感はその何十倍もあります。
アメリカとイスラエルに住んでいる人がほとんどで、
ヨーロッパやロシア近辺にも少数います。
白いシャツに黒いコート、黒いハットをかぶり、
髪は坊主で、ヒゲを伸ばした独特の身なりで、
かなり熱心に祈りを捧げています。
彼らはイエスの存在を救世主だとは考えておらず、
キリスト教とは大きく異なる習慣を持ち、
ユダヤ国家の再建を熱心に祈祷しており、
昔にあったユダヤ国家の城壁であったとされています。
夕方になると黒ずくめの人たちが、
どんどんこの壁に集まって、激しい祈祷を捧げます。
もちろん、ユダヤ人はみないい人で、
あまりアジア人をよくは思っていませんが、
日本人だけはかなり尊敬してくれる印象があります。
かれらの習慣は本当に理にかなっており、
成功する生活習慣を持っています。
何よりもまず非常に信仰深く、
本当に大切なものを絶対に見失いません。
空いた時間があれば、何度でも原著で
旧約聖書を声を出して読みあげ、
人のつながりや日々の感謝、ひと助けなど
人間として大切なことを確認していきます。
いつでも繰り返し原点に戻れる人間は
あたりまえのことをしっかりできる人間は
成功しないわけがないですよね。
ただ、めちゃくちゃ信仰深いです。
まず「シャバット」という安息日があり、
金曜の日没から土曜の日没まで
絶対に働いてはならないとされています。
電車などの公共交通機関は停まるし、
店もすべて休業し、家でも料理もしないと言われています。
そして、この壁で祈祷を捧げます。
個人的にも金曜日と土曜日は
店が開いているイスラム居住区で生活して、
なんとか飢えをしのぎ、時間をつぶしました。
けど、この週一回の休みは本当に理想的で
休みがあるからこそ、仕事のインスピレーションも湧くし、
家族の大切さがわかり、日常を振り返ることができます。
数ヶ月休みなく働いている自分は
本当に見習うべきことで、
働きすぎるとアイデアがまったく出なくなり、
逆に非効率的な仕事になってしまっています。
また食事も「コーシェル」と言って
食べて良い物やと殺の方法などが
厳格に決まっており、
肉と乳製品(チーズ)は一緒に食べれないので、
野菜ピザしかないのは有名な話です。
結局、中東はどこへ行っても
パンとチキン祭りになり、食はオススメできません。
米と豚と醤油がやたらと食べたくなるのは、
日本人のDNAに刻まれているからでしょうか(笑)
・当たり前の原理原則を大切にする
・つねに自分を振り返る
・週に1回は完全に休みとする
ユダヤ人の当たり前のことを
当たり前に大切にする生活習慣こそが、
多くの人を成功に導いている秘訣でしょう。
自分自身は到底、正しいと言える人間ではないし、
ただの普通の看護師でしたが、
大きな夢と根拠のない自信と
人間としての原理原則を大切にしてきたので、
多くの人に支えられて、今の自分があります。
昔は苦労して、本当にお金がなくて、
スタバの前でポケットを探っても200円しかなくて、
泣く泣くコンビニで缶コーヒーを買い、
国民年金と健康保険を払うと一文無しになるときもありました(笑)
日本人には聖書がないけれど、
この当たりまえの原理原則が書いている
参考にしてほしい本が2册あります。
(1) 原因と結果の法則/ジェームス・アレン
思考が行動を作り、行動が環境を作るという
今の自分の環境は自分の思考の産物であり、
しっかりした思考を持っていると
それに応じて周りの環境も変わってくるという
当たり前の「原因と結果」を示した本です。
まったく仕事とお金がなかった時は、
このオーディオブックを聞いて、
毎朝犬とランニングしていました。
今でも頻回に聞き、骨の髄まで暗記しています。
聖書の次に有名な本で、世界中で読まれている本です。
きっと、繰り返して自分の価値観にすることが大切です。
BOOK OFFで300円くらいで売っており、
1時間くらいで読める薄い本なので是非チェックしてみて下さい。
- 作者: ジェームズアレン,James Allen,坂本貢一
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2003/04
- メディア: 単行本
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ちなみにFeBeは日本最大のオーディオブックサイトで、
個人的に大切な本はここで音として再度買って
ランニング時や移動時に繰り返し聞いています。
「原因」と「結果」の法則
- [著]ジェームズ・ア..
- 定価:1512円
(2) 生き方/稲盛和夫
日本最後の大経営者が
日本の文化に適したカタチで、
日本人の原理原則、つまり生き方を書いた本です。
これは超名著で、男性向け、経営者向けで、
まったく新しいことを書いてありません。
しかし、人生で当たり前の原理原則が書いてあり、
いつでもこの本を繰り返し参照しつつ、
移動中に音で聞いて、道を誤らないようにしています。
- 作者: 稲盛和夫
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2004/07
- メディア: 単行本
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本当に先が見えなかった時も
この2冊で人生や人間としての原理原則を体得したから、
ひたすら本を読んで、自分の夢を信じ続けることができました。
この本は、最近アジアで爆発的に売れています。
ぜひBOOK OFFで探してみて下さい。
生き方―人間として一番大切な..
- 稲盛和夫
- 定価:1836円
エルサレムの最後は、
「ホロコースト」という
ユダヤ人虐殺の慰霊公園に行ってきました。
20分くらい行った郊外にあり、
ナチスによる迫害の歴史が展示されています。
ゲットーという強制収容所で生活を余儀なくされ、
劣悪な環境のなか、たくましく生きていく姿は、
ユダヤ人の品格と信仰深さによるものでしょうか。
自分個人の見解ですが、
「生」と仕事とする看護師は
その対比である「死」を深く考察することによって
逆に「生」に対する真摯なまなざしが持てると考えています。
「死」を見ないで「生」を語ることができません。
「人間はどうしてここまで残酷になれるのか?」
「人間はなんのために人間を殺すのか?」
という問いは、紛争地で働く自分には切実な問いです。
アフリカでも報道されない部族紛争があり、
ナタで首を落とし、皮を剥いで見せしめにする文化もあります。
ただ、ナチスを生み出した今のドイツに対する恨みは薄く、
未だに戦後を引きずっている日本、韓国、中国とは大きく異なり、
過去は過去で反省して、未来はともに創る
という姿勢は、この3国が見習うべきものでしょう。
今年の秋くらいに、東欧のアウシュビッツなどの
強制収容所をまわりたいなと考えています。
このまま、またヨルダン経由でシリアに戻り、
催涙ガスをあびまくる現実に戻るのでした(笑)
エルサレムに行けたことで、
自分の中では夢がまたひとつ叶った気がします。
ただ、巡礼以外の観光で行くには、
あまりオススメできません。
(韓国経由で空路からが一般的です。)
非常に小難しい話のエルサレム編でしたが、
長い文章を読んで頂いてありがとうございます。
この章で何が言いたかったかと言うと、
看護は本来「概念」であり、
日本の病院で行っている看護とは、
そのうちの2%程度でしかなく、
本質的に看護とはもっともっと
興味深いものであるということです。
目の前にある目に見えるケアに捕われすぎて、
今の看護に幻滅してはいけません。
本当に大切なものは、
目に見えないのですから。