NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

1月のオススメ本

気がつけば、もう2月ですね。

仕事に撲殺されて終わった1月でした。


この1か月だけでフライト12回、

特急や新幹線は8回以上乗りました。


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拠点としているアフリカ・中東への

長距離フライトも年に何回もあり、

「移動」が生活の中心となっています。


「そんなに移動多くて、キツクないですか?」

とよく聞かれますが、いつも

「ぼくにとって移動は、

 ひたすら本を読める最も幸せな時間なんですよ。」

と返しています。


実際に飛行機に乗ると逆にリラックスでき、

いったん仕事から離れて、

「読書」しつつ「内省」することが習慣となり、

最大の幸せとなっています。


先月は羽田空港にあるお気に入りの本屋で

毎回ビジネス書をスーパー大人買いしていたら、

定員さんに「もう読む本ないと思うよ。」

と言われる始末でした(笑)。


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ということで、

今回は、年末から先週にかけて読んだ

一般的なビジネス書の中から

いくつかオススメをシェアしたいと思います。


この機会に

・ビジネス本に興味のない方

・将来に不安を感じる方

にビジネス本を読んでいただけると幸いです。


2000円弱で

仕事や人生のエッセンスが学べるなんて、

こんな安い買い物はないです!!


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<< 第1位 スタンフォードの自分を変える教室 >>


スタンフォードの自分を変える教室

スタンフォードの自分を変える教室


生活習慣の行動変容に関する本で、

看護と生活、ビジネスをきれいにつなぎ、

ブッチギリの1位です!


この本はマジでマジでヤバくて、

お風呂中やトイレ中でも読み続け、

約3時間で読み切りました(笑)。


行動変容に関する認知心理学が専門の著者が、

既存の理論や新しいエビデンスを用いて、

行動変容や意思決定に関する最新の知見を示し、

日常生活やビジネスの話題まで展開しています。


今までなかった

・健康のエビデンス → ビジネスでの利用

の視点が斬新で、様々な刺激をもらいました。


特に栄養指導に関しては、


「いつも食事制限を忘れないで下さいね。」


と強く束縛する指導よりも


「食事制限は軽くで良いですよ。

 だけど、食べた分だけ走ってくださいね。」


と緩やかな指導でランニングを促した方が、


心理的な否定ストレスがなくて行動変容しやすく、

さらにランニングにて前頭葉を鍛えることができ、


・自ら進んで食事制限するようになった

・日常の意思決定も速く妥当になった

・さらにギャンブルや浮気が減った!


という興味深いエビデンスや理論が示されています。


ランニング万歳!!


医療の専門書としても面白いし、

ビジネス書としても秀逸です。


クロニックイルネスを対象として、

行動変容を専門とする看護師や保健師は必読であり、

自分の生活習慣や意思決定を変えたいと思っている人にも

読みやすく興味深い本なのでオススメです。


今なら書店で山積みになっています!


いつか自分も一般市民向けに

・健康のエビデンス → ビジネスへの応用

というロジックの本が書けたらと思っています。


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<< 第2位 夢をかなえるゾウ2 >>


夢をかなえるゾウ2

夢をかなえるゾウ2


物語からビジネスで大切なことを学ぶ、

お笑いビジネス小説になります。


これは、マジで笑える物語ですね。

最高、最高、超最高です。


ケラケラ笑いながら読めるけど、

人生やビジネスの大切なことが学べ、

自分の気持ちもリフレッシュできる本です。


これは新幹線の中でクスクス笑いながら、

東京→仙台間の2時間で読破しました。


ガネーシャ」という超イケテル神様が、

出来損ないのお笑い芸人に

あらゆる神様とドタバタ劇を繰り返しながら、

大切なことを示していく物語です。


数年前に出た「夢をかなえるゾウ1」では、

ビジネスにおけるセルフマネジメントが

主に描かれていましたが、

今回の「夢をかなえるゾウ2」では、

他者への貢献がビジネスそのものであり、

自分の生活で大切なものを大切にするという

ビジネスとQOL的な話が中心となっています。


ちょっと疲れたときに読むと、

めちゃくちゃ笑えてスッキリするし、

「社会に貢献するために明日から仕事がんばろ!」

と思える良書です。


「夢をかなえるゾウ1」が文庫になっているので

こちらもオススメです。

(これを読まなくても2だけでも楽しめます。)


『夢をかなえるゾウ』


夢をかなえるゾウ文庫版

夢をかなえるゾウ文庫版


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<< 第3位 ワーク・シフト >>



20年後にはどのような世界になっており、

自分はどのようなスタイルで働いたら良いのか。

未来志向をビンビンに刺激してくれる本です。


シナリオという手法を使って、

様々な未来を受け入れやすい形で

明確に示してくれている本です。


この20年で世界は、

今とは確実に大きく異なる世界になります。

きっとぼくらの創造を超える世界になり、

チャンスとリスクが混沌としている世界となるのでしょう。


もちろん、来るべき世界の変化に合わせて、

自分たち自身が働き方を変えないといけないのです。


YUITOもチャレンジでしたが、

組織依存では真の実力がつかないと考え、

さらに世界のスピードで仕事をするために

今はほぼフリーで仕事しています。

(本当に多くの人に助けられています!)


働くときには休みなく数ヶ月飛び回り、

休みには1か月間もターゲットの国にステイして、

医療見学したり、新しい事業を考えたりしています。


本書にかかれていることも

新興国の発展やネットの高度な発展により

さらにライフスタイルや価値の変化により


「ビジネスとQOLを両立するために、

 世界中でビジネスしながら、

 自己実現も行い、

 絶えずビジネスを変化させていく」


→ 従来と働きかたを変える


という内容で、

20年後の世界中の斬新な働き方を

多くのエピソードを提示することによって示し、

未来を考える機会を与えてくれています。


大学や病院での今の働き方に限界を感じており、

これからは、

・どういう働き方の選択肢があるのか

・どんなビジネスが中心となるのか

・またどんな未来が待っているのか

を知りたい方にはオススメです。


看護や大学、病院には縛られたくないし、

世界で仕事を続けたいし、

自分の人生を豊かにしたから、

ぼくはさらに働き方を変えて行きます。


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<< 第4位 現実を視よ >>


現実を視よ

現実を視よ


ユニクロの柳井さんによる

「世界に出ろ!」という本です。


2050年には、

世界のGDPの99%は日本以外であり、

日本だけでビジネスをしていくこと自体が

大きなリスクとなります。


1%を多くの人で取り合っても疲れるだけです。


ユニクロの柳井さんの切実さも理解でき、

厳しい言い方だけど、まさに自分の思っていた事を

言語化してくれています。


YUITO自身も、

20年後に焦点を合わせているので、

ポスト日本やポストアメリカを考えて、

今後はアフリカや中東、アジアだと予測し、

当時はすごい批判を受けましたが、

10万円握りしめて単身アフリカに行き、

それこそ大学のドアを片っ端からノックして

自力で留学生になりました。


毎日ノミに食われて、停電ばかりの中、

ろうそくで勉強したから今があります。


日本の医療や看護も良いものを持っているので、

それを世界に輸出できたら、

日本の医療や看護もさらに発展するし、

世界に大きく貢献することができます。


日本に危機感を抱いている人や

世界に出たいなと感じている人に

オススメの本です。


数年前に出た大前研一との共著もオススメです。


『この国を出よ』


この国を出よ

この国を出よ


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<< 第5位 一途一心 >>


一途一心、命をつなぐ

一途一心、命をつなぐ


天皇陛下バイパス手術を執刀した

心臓外科医による自分の医療に対する

考えをまとめた本です。


プロフェッショナルとしての厳しさを

体感できるとともに、

看護に対する熱い思いが

何ページに渡って書かれており、

それがまた確信をついており、

「そのとおり!」と

叫びたくなってしまったくらいです!

(スタバにいたので、それは自制しましたが。)


看護の質や看護の本質に言及することが多く、

あまりにも看護に対するこだわりが強いので、

自分自身を「裏看護部長」と呼んでいます。


ICUにおける看護の質の低さが

ものすごいショックであったし、

だけど恊働することによって、

患者さんの合併症が激減したし、

満足度も向上し、

看護の可能性を再認識したという話があり、

質の低い看護と対峙する医師もまた

現代看護の被害者なんだと考えさせられました。


看護に対する熱い思いが伝わってきて、

下手な看護の教授よりも天野先生と話した方が、

本質的な看護の議論でできると確信しています。


ICUナースやチーム医療に興味のある人は必読でしょう。


NUFF RESPECTです!


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<< 番外編 >>


『遺 体』

遺体―震災、津波の果てに

遺体―震災、津波の果てに


東日本大震災のときの

遺体安置所のノンフィクション本です。


質的研究とはこうあるべきなんだ!

と見せつけられる本です。


前回の災害統計という数値では見えない

名前のある死や家族の苦しみ、

地域の変化がひしひしと伝わってきます。


こどもを探し、遺体を抱きしめ続ける母親、

火葬場が足りずに毎日トラックで他県まで運ぶ職員、

ふとした展開から地域をまとめるお坊さんなど、

質的研究の威力をまざまざと見せつけられる

量には現れない個別性や

地域ケアという概念を再認識されられる

本当に素晴らしい書です。


泣なくしては読めずに、

人間として学ぶ事が多い本でした。


死体ではなく、名前のある遺体として、

災害における死はまだまだ

人々を苦しめているのです。


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まだまだオススメしたい本はたくさんありますが、

今回はマニアックではない、

一般的なビジネス本を紹介しました。


この機会にビジネス本を

遠い本だと思わずに気軽に手に取り、

みなさんのアイデアの源になり、

みなさんのQOLが向上することを願っています。


だって、

看護もけっきょくビジネスなのです!


疾きこと風の如く

徐かなること林の如く

侵掠すること火の如く

動かざること山の如し


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NEW NURSING REPRESENTING JAPAN !

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