NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

メンターをもつこと

 先週はハワイ大学の春休みでした。

 

いろいろと海外出張でしたが、

後半の数日はホテルに引きこもって

新年度の目標をゆっくり立てていました。

 

ノートに思いを書く時間が

自分を振り返る良い時間です。

 

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今回は、キャリア形成における

「メンターの役割」について

個人的な経験を書いていきます。

 

自分には、メンターが5人います。

 

お世話になった教授と上司で、

2人が日本人で、3人が外国人です。

 

日本人の2人は大学と大学院時代の

指導教官で、女性の看護学教授です。

 

外国人の3人は、疫学の専門家で

男性の疫学者2人と女性の数学者1人です。

 

最低でも年に1回は直接会いに行って

自分の人生やキャリアを相談しています。

 

みんなバラバラなことを言うので

参考にならないことも多いですが、

「人の意見に聞く耳を持つ」

ということを行動で示しています。

 

おかげ様で、人生やキャリアが

間違えずに、着実に進んでいます。

 

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自分は、大学3年生の時に

WHOと国連大学インターンをして

将来的に国際疫学をやろうと決めました。

 

そこで、今後、一生でやらないであろう

基礎看護を「あえて」卒業論文としました。

 

その時からお世話になっているのが

メンターである沖縄のナイチンゲールです。

 

アメリカで結果を出し続けることは

本当に辛いことが、ほとんどです。

 

あまり見せてないですけどね。

 

去年、そのメンターに会いに行った時は

思いが込み上げて、泣きまくってしまいました。

 

笑顔で会いに行ったつもりが、

泣きまくって、相談にもならないという。

 

自分でも、ずっと張り詰めた中で

仕事していたんだなと、初めて気づきました。

 

15年以上も自分を知っているので、

自分のクセを深く理解した上で

いろいろと人生の助言をしてくれます。

 

泣かせてくれる環境に感謝です。

 

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一方、アメリカでお世話になっている

疫学者の権化みたいなアメリカ人は

非常に具体的なアドバイスをくれます。

 

カリフォルニアからハワイへ

感染症疫学から、がん疫学へ

大きなキャリア展開を決めたのも

このメンターの意向に従ったからです。

 

アフリカや中東をやっていましたが

日本やアジアに貢献しなさいと

今のポジションに紹介してくれました。

 

体を使う発展途上国の仕事から

頭を使うアカデミックに移行したのは

自分の人生で必要なステップでした。

 

おかげ様で、プログラミングを学び

遺伝子やビックデータを解析する

簡単なAIも作れるようになりました。

 

日本のメンターは人間性について

海外のメンターはキャリアについて

相談に乗ってもらうことが多いです。

 

もちろん、すべてを聞く必要はなく

あくまで参考として生かしていくだけです。

 

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少なくとも、自分の人生において

メンターがいたから、今の自分があります。

 

だから、もし興味があれば、

メンターをもつことについて

少し真剣に考えて欲しいと思います。

 

メンターは、身近な人で良いと思います。

 

感覚が会う人、安心して話せる人

そんな人と長期的に付き合って、

自分のキャリアや人生をオープンに

相談することが成功への近道だと思います。

 

間違えても、有名なだけの人

ネットでみる実績もない人は

決して、オススメしません。

 

ぼくが、本物、偽物かは

会って直接、判断して下さい(笑)

 

デキる人ほど、偉そうにするし

デキナイ人の気持ちがわかりません。

 

自分も努力し続けた「凡人」なので

メンターは、みんな普通の人にしています。

 

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メンターとうまくいく方法は、

相談時間を最小限にして、忠誠心を保つことです。

 

自分はいつもアポを1時間とって、

自分の状況を紙にまとめて示して、

具体的な悩みを相談しています。

 

「人生、どうしましょう」

と聞かれても答えにくいので

「次の職場候補がいくつかあります」

と具体的な質問として提示します。

 

メンターも忙しいので

長くならないように、

重くならないように気をつけています。

 

メンターはあくまで参考であり

自分の人生を決めるのは自分ですからね。

 

また時折、出張先などから

手書きでハガキを送っています。

 

感謝を示して、現状を報告しています。

相談に乗ってもらっている責任ですね。

 

その業界で地位を築いてきた先人は

様々な生きる智慧をもっており

そのアドバイスは本当に価値があります。

 

キャリアに悩んでいる人は

まずは紙に思いを書いて、

近くにいる信頼デキる人に

相談しに行くと良いと思います。

 

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さらに 

ロールモデルを持つことも大切だと思います。

 

ロールモデルは、直接は面識がないけど、

自分の理想、カッコイイと思える先輩です。

 

自分自身も、大学院時代に

卯野木先生や櫻本先生みたいな

年齢が自分より少し上の先輩で

仕事もデキて見た目もカッコイイ男性看護師に

会えたことが、大きなブレイクスルーでした。

 

沖縄であったアメリカ人の男性看護師とか

見た目がかっこよすぎて、ただ憧れていました。

 

カッコ良さや憧れは大切だと思います。

 

プリセプターも、自由な女性看護師で

仕事しつつ、遊びも全力こなす姿勢に

とても感銘を受けて、シビれましたね。

 

もちろん、ロールモデル

医療者以外でも大丈夫です。

 

ぼくも、プライベートでは、

有名なDJたちにお世話になりました。

 

ファッションが超カッコイイし、

プレイで曲や雰囲気がこんなに変わるのか

と圧倒されたことを今でも思い出します。

 

感覚やセンス、アートで生きる姿は

今でも自分が追い求めている理想像です。

 

カッコイイって大切ですよね。

 

見た目でも、発言や行動でも

ダサい人だけにはなりたくないなと

今でも、とても強く思っています。

 

職場でもネットでも

カッコイイ人を探すべきだと思います。

 

もちろん、医療者でなくて

アーティストや芸能人でもいいんです。

 

自分にあった、理想のライフスタイルから

多くのインスピレーションを受けて下さい。

 

それが自分の価値を知る機会となり

長期的なキャリア形成につながると信じています。

 

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アメリカでは、メンターは一般的ですが

日本では、まだまだな印象があります。

 

先人の智慧や経験を

借りない手はないはずです。

 

ぜひ、新年度の目標として

「メンターやロールモデルを見つける」

を付け加えて欲しいと思っています。

 

それぞれの感覚は異なるので、

自分に会った人を選んで下さいね。

 

まずは、自分の人生やキャリアを紙に書いて

信頼できそうな人に見せて相談して下さい。

 

意外と変な人も多いので、

そういう場合は、あきらめずに

次から次へと探してみて下さい。

 

気になる人がいれば、

自分から会いに行くべきだと思います。

 

そうすれば、必ず、自分の理想とする

メンターやロールモデルが見つかるはずです。

 

  • 新年度の目標をノートに書き出そう
  • 自分のキャリアを書いてみよう
  • 身近な尊敬できる人に会いに行こう
  • カッコイイ人を見つけよう
  • メンターとは長期的に付き合おう

 

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