NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

ipad

ここ最近、

世界の医療現場どこでもよく見かけるのが

" ipad "

でしょう。


日本では主に医師が持っている事が多く、

シンガポールカタールでも

臨床現場でipadが使われており、

医療用ipadのソフト制作も盛んになっています。


個人的にもipad mini 64Gを使用しており、

これで論文を読んだり、プレゼン前の作業をしたり、

書籍をPDF化して持ち歩いているので、

荷物もかなり軽くなり、最高です!!


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ipad miniの出現以降、

携帯性ということを考えると、

やっぱり看護と親和性が高いのかなと思っています。


現在よく見る具体的なipadの看護への適応として、

簡単に3つ紹介していきます。


1)ICUにおけるせん妄予防


シンガポールや日本では、せん妄を予防するために

ICUのABCDEバンドルと一緒に、

特にhypoactive delirium(活動低下型せん妄)への予防として

日中は鎮静を切って患者を覚醒させ、

集中力を鍛えるためにipadを使ってゲームをさせています。


シンガポールではオセロやなぞのアジアゲーム?が流行り、

日本では高齢者が多いので将棋が使われたりしています。


小児はなかなか鎮静が切りづらいのですが、

youtubeでアニメを見せたりして、

発達や脳神経刺激を促しても効果的かなと思われます。

(これからエビデンスが出てくるでしょう。)


海外の先進的な病院では、

医療機械をwifiと連動させているところもあり、

ipadICU患者のモニターが見れて、

食堂で昼飯を食べながら、

「やっぱりPEEP下げるとだめだな。少しあげるか。」

ipadで即座に呼吸器設定を

遠隔でいじる光景を見たときには

「すごい世の中になったな」と感動したものです。


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2)看護師の端末


ipad miniの発売以降、

やっと簡単に持ち運べるようになり、

病棟でのでかいPCカートを

引きづりまわして歩かなくて良くなり、

ipad mini をポケットに入れて、

ベッドサイドの近い距離で

患者を話しながら記録が可能となり、

仕事の効率が良くなりそうです。


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救急外来でもトリアージシステム(CTAS)を

(カナダの複雑なトリアージシステムです。)

ipadに入れて、外来を歩きまわり、

患者の主訴やバイタルを入れると

次々質問が出て、ほぼ自動的に精度の高い

トリアージができるようになっています。


CTASのHP

Canadian Triage and Acuity Scale (CTAS) / Prehospital CTAS (Pre-CTAS) | CAEP


また在宅でもさらに技術が進めば、

訪問看護ステーションにいながらipad

小児の在宅呼吸器を導入している患者の

気道内圧やMVをモニタリングしたり、

ipad一つで訪問して、

カルテ記入や検査値などの確認や

ipadのカメラ機能を使って

現状をSKYPE経由で主治医にそのまま映像として

報告しコンサルすることが可能となるでしょう。


また救急外来では、

小児のプリパレーションとして、

アニメのキャラクターがCTに入る映像を見せて、

検査をわかりやすく説明することもしています。


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3)教 育


あとは個人的に

看護教育に使えないかと考えています。


看護師は勤務がバラバラで疲労も多いので、

まとまった講義形式よりは、

カフェでコーヒーでも飲みながら、

スキマ時間に軽い気持ちで

ipadからネットアクセスしてe-learningをできたら

看護の質の向上につながると考えています。


自分自身もipad mini

スタバや電車のなかで論文をチェックしています。


さらにipadkindleアプリを使えば、

無料でナイチンゲールの原著をダウンロードでき、

海外で出版された看護の本も

同日にダウンロードして手に入れることができます。


まさに夢の時代の到来です。


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macファンとしては、

想像が楽しくなり、やや長い記述になってしまいました。

ipad miniRetinaでなくやや画像が悪いので、

 来年以降の次のverがオススメです。)


ITとうまくシナジーして、

わくわくする看護の現場が見れることが

本当に楽しみです。


IT with nursing

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