NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

想像力の欠如

"The only thing that interferes with my learning is my education."

                                                                                  Albert Einstein 

 

「私の学習を妨げた唯一のものは、私が受けた教育である。」

               アルベルト・アインシュタイン

 

今年で35歳になるのですが、

筋力がだいぶ落ちてきたので、

今年は筋トレを目標にしました。

 

ハワイ大学のジムで楽しく、

学部生に筋トレを教わっています。

(15歳も年下です。笑)

 

さらに、土日や休みは

あえてメールも見ないように

積極的に「オフ」を作っています。

 

年齢に応じて、努力しながら

生活習慣を変化させています。

 

「寝たら負け!」だと思っていた

仕事も遊びも全力だった20代からは

全く想像もできない変化ですかね。

 

金曜と土曜の夜に

せっせとランニングしていますからね(笑)

 

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前回のメンターの続きですが、

自分が良かったと思うことは

 

# 自分が凡人だと知っていた

# とりあえず行動力があった

 

ということに尽きます。

 

人間は、自分の想像力に縛られます。

 

想像を超えることは、実現できません。

理解すらできないかもしれません。

 

だから自分の想像力を超える人材や環境に

自分から、触れに行く必要があります。

 

自分の想像力を、

自分自身で破壊する必要があるのです。

 

「どの病院の看護師なんですか?」

「看護研究が専門なんですか?」

 

日本で自分が、こう聞かれると

一切、質問に答えたくなくなります(笑)

 

決して、悪気はない質問なんですが。

 

完全なる想像力の欠如です。

 

自分の想像力に、自分自身が

強く縛られていることすら自覚していない。

 

「看護師はみんな、病院で看護している」

 

こんな想像力の欠如が、一番危ないのです。

 

日本の教育と病院という

バビロン・システムによる洗脳です。

 

ぼくは、研究所で働いている

データ・サイエンティストで

直接ケアは提供してませんが、

データで多くの命を救っているので

結局、同じ「看護」だと思っていますが。

 

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自分自身は、

「想像力の欠如」を最も恐れています。

 

同業者はみんな、自分を同じような

環境や生活習慣なんじゃないかと。

 

そう思ったら、終わりだと思っています。

 

だから、自分は大学の時から

自分が「スゴイ」と感動した人材や環境に

直接、接する機会を自分から作ってきました。

 

凡人だから一流を知る必要があったし、

行動力でひたすら進んでいきました。

 

単純に、メールと手紙攻撃です。

 

例えば、大学時代も休みがあれば、

教授の紹介で、沖縄の離島に行って

自分で勝手に、実習していました。

 

離島で働く看護師や医師から

手技や哲学、習慣まで学びました。

 

そこでは教科書や講義で習わない

現場のリアルを体感できました。

 

さらに、アフリカ・中東時代は

マサイ族の長老からドバイの大富豪まで

仕事する中で、一流の人材に会いました。

 

その時は、些細なことに驚いていました。

 

やっぱり、グルーバル人材は

毎回、ビジネスクラスに乗るのか。

 

マサイ族の長老も

為るべくしてなる超人格者なんだね。

 

ドバイの大富豪も

ホワイトボード、自分で消すんだ。

 

すべてが新鮮で、メモしまくりで

リアルな現場のおかげで自分の想像力が

どんどんアップデートされていきました。

 

自分の想像力をはるかに超える状況を

自分から取りに行くことが必要だと思います。

 

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医療や看護、公衆衛生にいると

その概念に洗脳されてしまって

必ず想像力が欠如していきます。

 

医療を勉強すればするほど、

医療に長くいればいるほど、

自分の考えが普通だと思い込み

想像することすら放棄してしまう。

 

世間の非常識が、自分の常識と化す。

 

個性的な存在の背景を想像もせず

異質な存在として排除するシステム側に

いつの間にか、自分が組み込まれていきます。

 

さらに、積極的にシステムに加担していく。

 

学歴・地位・名誉・免許・役職・人格、

いろいろな意味不明なものを持ち出して

想像力の範囲内に引き寄せようとします。

 

だから、自分は今でも

自分の想像力を超える人材や環境に

積極的にアプローチしています。

 

幸いにも最近は、

仕事で一緒になる経営者が多く

その仕事や人格のおかげで

想像力はストレッチされています。

 

特に、出張や非医療者の外国人には

いろいろと刺激をもらっています。

 

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前の話ですが、日本の病院で

データ解析を手伝っていると

「お客様です」と事務に呼ばれて

「はて?」と思いながら

病院の受け付けに向かいました。

 

すると、エナジードリンク

レッドブルの車とお姉さんがいたのです。

レッドブルカー・レッドブルガール)

 

「???」

 

もちろん、頭が真っ白になりました。

 

お世話になっている医師にPHSすると

 

ユイトがすすめるレッドブル

 飲んでみたら、結構、うまかったよ。

 だから、業者に電話して来てもらった。

 案内して、病棟中に配ってくれな!」

 

と、破壊的な返しに打ちのめされました。

 

つまり、レッドブルを無料で

病棟中の医師と看護師に配れということです。

 

しかも、レッドブルガール付きで。

 

呼んだ本人は、シンプルな思考ですが、

想像力が欠如した自分には破壊的に感じました。

 

レッドブルガール、病院に呼んでもいいよね。

レッドブル、病棟ナースに配ったら喜ぶよね。

 

想像力の欠如を感じた瞬間でした(笑)

自分で自分を洗脳しているなと。

 

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自分の視点や思考は絶対視せずに

いろいろなものと比べて相対化し、

常に「変化」させていくべきです。

 

医療者であることのリスクに

もっともっと敏感になることです。

 

想像力の欠如が、医療を歪めて

自分のキャリアを不自由にします。

 

だから、もっともっと

医療以外に興味をもってほしいし、

自分の想像を超える環境に身を置き

自分が一流だと思う人材に会う機会を

自分から作り出してほしいと思います。

 

その具体的な方法は多様で良いと思います。

 

自分のとっては、読書や旅、

新しい人との出会いが刺激になっています。 

 

アーティストのライブやフェスに行くことも

自然の中でキャンプや釣りをすることも

自分を相対化してチューニングする良い機会です。

 

何よりもまず

自分がいかに自分自身に洗脳されているのか

想像力の欠如を自覚することがスタートです。

 

ということで、

体力の低下を自覚したので、

ゆっくりと筋トレを進めております。

 

  • 自分の限界は、自分の想像力に規定される
  • 医療者は、医療特有の文化に洗脳されやすい
  • いろいろな一流に積極的に触れよう
  • 自分の想像力を超える人を探してみよう
  • 何か新しいことに挑戦してみよう

 

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