沖縄とハワイ
アメリカは毎月祝日があり、
何かと3連休にしてくれるから最高です。
朝出勤して、誰も来ないなーと思っていたら、
ハワイ州の祝日だったこともあります(笑)
今回もそんな連休に
「Okinawan Festival(オキナワ祭)」
に行って来ました。
そりゃ、行くでしょ。
大学4年間は、
沖縄で24時間営業で遊びまわっていました。
先輩への気の使い方、テキーラの飲み方、
女性の口説き方、本当の意味での人と自然の大切さ、
人生を学んだ一番の青春時代です。
お世話になりすぎて、沖縄には頭があがらないです。
沖縄なかったら、完全に今の自分はないですね。
男がかなり多い学校だったので、
授業中に少年ジャンプ読むし、
空き時間と夕方には、
ひたすら筋トレと運動してたので、
体育学部と揶揄されていました。
今はハワイ大学のメインキャンパス近く、
ワイキキビーチから山の方を見た場所にある
「マノア(Manoa)」という地区に住んでいます。
ハワイ有数の高級住宅街ですが、
日系が開発したコミュニティで、
正確には沖縄からハワイへ移民した
ウチナーンチュの子孫たちが住む地区です。
自分の家のオーナーは、Teruya(照屋)さん、
管理者は、Hanashiro(花城)さん。
まさかの沖縄アゲインです(笑)
駐車場には、安定の石巌當です。
最近、自分ハワイじゃなくて、
沖縄に住んでるのかなと思えるくらいです。
ハワイに住む日系人は、未だに
自分のことを日本人ではなくて
「ウチナーンチュ」と言います。
ハワイ日系人の半分以上は
Okinawan(オキナワン)なので、
オキナワ祭りが超絶盛り上がります。
ワイキキビーチの横にある
ダイアモンドヘッドが綺麗に見える
カピオラニパークで開催されています。
人多すぎの、車混みすぎ。
すごいのが、未だに移住する前の字、
集落でコミュニティを保っています。
南風原クラブとか、
糸満グループとか。
それぞれ沖縄料理を出したり、
琉球空手やエイサーなどを披露します。
ハワイでは、アンダギー、チャンプルが
普通に英語として成立します。WOW。
チャンプルごときに
長蛇の列が納得いかないですが、
とりあえず、お腹がすいたので、
チャンプループレートを買いました。
これ、メインはラフテーだと思うのですが。
チャンプルーは、普通に家で作るし、
沖縄そばもハワイで普通に作っています。
ちなみに
ハワイで一番おいしいポケ(海鮮丼)は、
玉城商店(Tamashiro Market)です。
会場では、沖縄方言と英語のミックスで
ひたすら話しかけて来るおじいもいました。
おそらく2世ですね。
暗い歴史なのですが、
昔は沖縄が非常に貧しかったので、
日本政府は半強制的に沖縄人を
世界各国に移民させる政策をとりました。
南米、アジア、そしてハワイです。
サトウキビ畑のプランテーションで
奴隷並みの労働に耐えたのが移民1世です。
英語でもイッセイ(Issei)と言います。
月に数ドルの給料と過酷な労働を
沖縄のゆいまーる精神と明るい性格で乗り切り、
子供達には同じ辛い思いはさせまいと
自分たちで学校を開いて猛勉強させて
2世は医師、看護師、教員となりました。
ただ、太平洋戦争の真珠湾攻撃で、
日系人は敵だと言われ、再び迫害されました。
ハワイ大学でも医療系、教育系の教授は、
日系=ウチナーンチュの移民3世が多く、
沖縄人として誇りがあります。
残念ながら、ぼくらの世代は移民4世で
もはや沖縄料理もウチナーグチも知らない
完全なるアメリカ人の世代です。
特に1世は「Hard Worker」として
白人からも最大限に尊敬されています。
ぜひハワイに観光に来た際には、
沖縄の移民の歴史も知って下さい。
ハワイ大学がんセンターでも、
ゲノムチームの会議で、日本人と沖縄人のゲノムは
同じと考えるべきなのか、違うと考えるべきなのかで、
大紛糾(ほぼ怒鳴りあい)となり、
自分が仲裁に呼ばれて、
沖縄について説明したこともあります。
また栄養チームも食生活と腸内細菌の研究で、
日系とオキナワンの何が違うのかで
同じく大紛糾(ほぼ怒鳴りあい)し、
再度、呼び出されて、
「沖縄の専門家のYuito来たから。」
と紹介されました(笑)
ちなみに大紛糾しすぎて、
日本の国立がん研究センターまで
問い合わせるハメになりました。
芝生でゴロゴロ、いい気分の中、
「沖縄に帰りたいなー」
と思っていると、
夏川りみのライブが始まり、
会場を完全にクギづけにしていました。
すごい歌声で、なぜか感動してしまい
昔を思い出して、少しウルっときました。
教科書に書いてある事だけじゃわからない
大切な物がきっと沖縄にはあります。
沖縄は未だに日本に占領されており、
辺野古の海も沖縄の意思に反して壊されて行くけど、
日本はもっと沖縄から学ぶべきでしょう。
沖縄もハワイも暗い暗い歴史があります。
観光地として、表面だけを見るのではなくて、
その深くにある流れに、目を向けてほしいと思います。
そしたら、
人生で本当に何が大切か
自然とわかるはずです。
そんなことを考えた
「Okinawan Festival」でした。
ハワイより沖縄へ愛をこめて。
沖縄帰りたいぜー。