1月のオススメ本
気がつけば、もう2月ですね。
仕事に撲殺されて終わった1月でした。
この1か月だけでフライト12回、
特急や新幹線は8回以上乗りました。
拠点としているアフリカ・中東への
長距離フライトも年に何回もあり、
「移動」が生活の中心となっています。
「そんなに移動多くて、キツクないですか?」
とよく聞かれますが、いつも
「ぼくにとって移動は、
ひたすら本を読める最も幸せな時間なんですよ。」
と返しています。
実際に飛行機に乗ると逆にリラックスでき、
いったん仕事から離れて、
「読書」しつつ「内省」することが習慣となり、
最大の幸せとなっています。
先月は羽田空港にあるお気に入りの本屋で
毎回ビジネス書をスーパー大人買いしていたら、
定員さんに「もう読む本ないと思うよ。」
と言われる始末でした(笑)。
ということで、
今回は、年末から先週にかけて読んだ
一般的なビジネス書の中から
いくつかオススメをシェアしたいと思います。
この機会に
・ビジネス本に興味のない方
・将来に不安を感じる方
にビジネス本を読んでいただけると幸いです。
2000円弱で
仕事や人生のエッセンスが学べるなんて、
こんな安い買い物はないです!!
<< 第1位 スタンフォードの自分を変える教室 >>
- 作者: ケリー・マクゴニガル,神崎朗子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2012/10/20
- メディア: 単行本
- 購入: 26人 クリック: 299回
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生活習慣の行動変容に関する本で、
看護と生活、ビジネスをきれいにつなぎ、
ブッチギリの1位です!
この本はマジでマジでヤバくて、
お風呂中やトイレ中でも読み続け、
約3時間で読み切りました(笑)。
行動変容に関する認知心理学が専門の著者が、
既存の理論や新しいエビデンスを用いて、
行動変容や意思決定に関する最新の知見を示し、
日常生活やビジネスの話題まで展開しています。
今までなかった
・健康のエビデンス → ビジネスでの利用
の視点が斬新で、様々な刺激をもらいました。
特に栄養指導に関しては、
「いつも食事制限を忘れないで下さいね。」
と強く束縛する指導よりも
「食事制限は軽くで良いですよ。
だけど、食べた分だけ走ってくださいね。」
と緩やかな指導でランニングを促した方が、
心理的な否定ストレスがなくて行動変容しやすく、
さらにランニングにて前頭葉を鍛えることができ、
・自ら進んで食事制限するようになった
・日常の意思決定も速く妥当になった
・さらにギャンブルや浮気が減った!
という興味深いエビデンスや理論が示されています。
ランニング万歳!!
医療の専門書としても面白いし、
ビジネス書としても秀逸です。
クロニックイルネスを対象として、
行動変容を専門とする看護師や保健師は必読であり、
自分の生活習慣や意思決定を変えたいと思っている人にも
読みやすく興味深い本なのでオススメです。
今なら書店で山積みになっています!
いつか自分も一般市民向けに
・健康のエビデンス → ビジネスへの応用
というロジックの本が書けたらと思っています。
<< 第2位 夢をかなえるゾウ2 >>
- 作者: 水野敬也
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2012/12/12
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 77回
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物語からビジネスで大切なことを学ぶ、
お笑いビジネス小説になります。
これは、マジで笑える物語ですね。
最高、最高、超最高です。
ケラケラ笑いながら読めるけど、
人生やビジネスの大切なことが学べ、
自分の気持ちもリフレッシュできる本です。
これは新幹線の中でクスクス笑いながら、
東京→仙台間の2時間で読破しました。
「ガネーシャ」という超イケテル神様が、
出来損ないのお笑い芸人に
あらゆる神様とドタバタ劇を繰り返しながら、
大切なことを示していく物語です。
数年前に出た「夢をかなえるゾウ1」では、
ビジネスにおけるセルフマネジメントが
主に描かれていましたが、
今回の「夢をかなえるゾウ2」では、
他者への貢献がビジネスそのものであり、
自分の生活で大切なものを大切にするという
ビジネスとQOL的な話が中心となっています。
ちょっと疲れたときに読むと、
めちゃくちゃ笑えてスッキリするし、
「社会に貢献するために明日から仕事がんばろ!」
と思える良書です。
「夢をかなえるゾウ1」が文庫になっているので
こちらもオススメです。
(これを読まなくても2だけでも楽しめます。)
『夢をかなえるゾウ』
- 作者: 水野敬也
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2011/05/20
- メディア: 単行本
- 購入: 15人 クリック: 44回
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<< 第3位 ワーク・シフト >>
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
- 作者: リンダ・グラットン,池村千秋
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2012/07/28
- メディア: ハードカバー
- 購入: 17人 クリック: 476回
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20年後にはどのような世界になっており、
自分はどのようなスタイルで働いたら良いのか。
未来志向をビンビンに刺激してくれる本です。
シナリオという手法を使って、
様々な未来を受け入れやすい形で
明確に示してくれている本です。
この20年で世界は、
今とは確実に大きく異なる世界になります。
きっとぼくらの創造を超える世界になり、
チャンスとリスクが混沌としている世界となるのでしょう。
もちろん、来るべき世界の変化に合わせて、
自分たち自身が働き方を変えないといけないのです。
YUITOもチャレンジでしたが、
組織依存では真の実力がつかないと考え、
さらに世界のスピードで仕事をするために
今はほぼフリーで仕事しています。
(本当に多くの人に助けられています!)
働くときには休みなく数ヶ月飛び回り、
休みには1か月間もターゲットの国にステイして、
医療見学したり、新しい事業を考えたりしています。
本書にかかれていることも
新興国の発展やネットの高度な発展により
さらにライフスタイルや価値の変化により
「ビジネスとQOLを両立するために、
世界中でビジネスしながら、
自己実現も行い、
絶えずビジネスを変化させていく」
→ 従来と働きかたを変える
という内容で、
20年後の世界中の斬新な働き方を
多くのエピソードを提示することによって示し、
未来を考える機会を与えてくれています。
大学や病院での今の働き方に限界を感じており、
これからは、
・どういう働き方の選択肢があるのか
・どんなビジネスが中心となるのか
・またどんな未来が待っているのか
を知りたい方にはオススメです。
看護や大学、病院には縛られたくないし、
世界で仕事を続けたいし、
自分の人生を豊かにしたから、
ぼくはさらに働き方を変えて行きます。
<< 第4位 現実を視よ >>
- 作者: 柳井正
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: 単行本
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ユニクロの柳井さんによる
「世界に出ろ!」という本です。
2050年には、
世界のGDPの99%は日本以外であり、
日本だけでビジネスをしていくこと自体が
大きなリスクとなります。
1%を多くの人で取り合っても疲れるだけです。
ユニクロの柳井さんの切実さも理解でき、
厳しい言い方だけど、まさに自分の思っていた事を
言語化してくれています。
YUITO自身も、
20年後に焦点を合わせているので、
ポスト日本やポストアメリカを考えて、
今後はアフリカや中東、アジアだと予測し、
当時はすごい批判を受けましたが、
10万円握りしめて単身アフリカに行き、
それこそ大学のドアを片っ端からノックして
自力で留学生になりました。
毎日ノミに食われて、停電ばかりの中、
ろうそくで勉強したから今があります。
日本の医療や看護も良いものを持っているので、
それを世界に輸出できたら、
日本の医療や看護もさらに発展するし、
世界に大きく貢献することができます。
日本に危機感を抱いている人や
世界に出たいなと感じている人に
オススメの本です。
数年前に出た大前研一との共著もオススメです。
『この国を出よ』
- 作者: 大前研一,柳井正
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/09/29
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 163回
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<< 第5位 一途一心 >>
- 作者: 天野篤
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2012/12/20
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 11回
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心臓外科医による自分の医療に対する
考えをまとめた本です。
プロフェッショナルとしての厳しさを
体感できるとともに、
看護に対する熱い思いが
何ページに渡って書かれており、
それがまた確信をついており、
「そのとおり!」と
叫びたくなってしまったくらいです!
(スタバにいたので、それは自制しましたが。)
看護の質や看護の本質に言及することが多く、
あまりにも看護に対するこだわりが強いので、
自分自身を「裏看護部長」と呼んでいます。
ICUにおける看護の質の低さが
ものすごいショックであったし、
だけど恊働することによって、
患者さんの合併症が激減したし、
満足度も向上し、
看護の可能性を再認識したという話があり、
質の低い看護と対峙する医師もまた
現代看護の被害者なんだと考えさせられました。
看護に対する熱い思いが伝わってきて、
下手な看護の教授よりも天野先生と話した方が、
本質的な看護の議論でできると確信しています。
ICUナースやチーム医療に興味のある人は必読でしょう。
NUFF RESPECTです!
<< 番外編 >>
『遺 体』
- 作者: 石井光太
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/10
- メディア: 単行本
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東日本大震災のときの
遺体安置所のノンフィクション本です。
質的研究とはこうあるべきなんだ!
と見せつけられる本です。
前回の災害統計という数値では見えない
名前のある死や家族の苦しみ、
地域の変化がひしひしと伝わってきます。
こどもを探し、遺体を抱きしめ続ける母親、
火葬場が足りずに毎日トラックで他県まで運ぶ職員、
ふとした展開から地域をまとめるお坊さんなど、
質的研究の威力をまざまざと見せつけられる
量には現れない個別性や
地域ケアという概念を再認識されられる
本当に素晴らしい書です。
泣なくしては読めずに、
人間として学ぶ事が多い本でした。
死体ではなく、名前のある遺体として、
災害における死はまだまだ
人々を苦しめているのです。
まだまだオススメしたい本はたくさんありますが、
今回はマニアックではない、
一般的なビジネス本を紹介しました。
この機会にビジネス本を
遠い本だと思わずに気軽に手に取り、
みなさんのアイデアの源になり、
みなさんのQOLが向上することを願っています。
だって、
看護もけっきょくビジネスなのです!
疾きこと風の如く
徐かなること林の如く
侵掠すること火の如く
動かざること山の如し
NEW NURSING REPRESENTING JAPAN !