セバルダ博士
さて、この3ヶ月間のネタが大量にあるので、
まずは大切な人から紹介していきましょう。
この人は、YUITOのアフリカ時代の恩師であり、
世界的なPMTCTの権威である肝っ玉母ちゃんです。(笑)
ということで、
NEW NURSING presents " GLOBAL LEADERSHIP vol. 2"
” Dr. Sebalda Leshabari ”です!!
聖路加で記念撮影
YUITOももはやアフリカ人的なかんじですね。
YUITOは研究でアフリカのタンザニアに約1年滞在して、
タンザニアにある国立ムヒンビリ大学看護学部に短期留学していました。
セバルダ博士は、
アフリカで研究したいの一心で、無謀にも単身タンザニアに乗り込み、
リュックひとつで押し掛けたYUITOを快く迎えてくれて、
研究のスーパーバイザーとなり、留学生にしてくれた恩師です。
スワヒリ語では、結婚している女性を "mama"と呼ぶので、
セバルダ博士もタメ口で ”mama" と読んでいます。
お世話になりすぎて、YUITOのアフリカのお母さん的な存在です。
もちろん、陽気で適当なタンザニア人で、
特に、彼女はPMTCTというHIV垂直感染予防では、
(Prevention Mother-to-Child Transmission of HIV)
非常に知られた存在で、ハーバードにも留学していました。
HIVは母乳で感染しますが、アフリカでは母乳に代わる栄養がないので、
母乳を一回沸騰させてHIVを殺菌してから、
乳児に与えてHIV感染拡大を防いでいます。
YUITOは貧乏学生だったので、教会の安宿に泊まり、
毎日バスか歩いて大学に向かい、適当な授業を受けて、
夕方にmamaと一緒に研究についてmeetingしていました。
通学路の風景
適当なタンザニア人である事は変わりなく、
あと10分後に meeting 始めようと言われて、
大学の中庭で2時間くらい蚊にさされながら待ってたこともあります。
YUITOはタンザニアの都市部での男子学生に mix-method study で、
HIVに関する認識を記述したのですが、
research design や ethical consideration の部分で、
非常にセバルダ博士から学ぶことが多かったです。
アフリカの大学というと日本より進んでないイメージがありますが、
セバルダ博士は、日本人の教授よりよっぽど論文を書いているし、
大学でも質的研究の妥当性の検証などの
高レベルな内容を講義していました。
アフリカの大学院生もYUITOが昔に読んだ論文を読んでいたので、
それをネタに意気投合したり、
YUITOが印刷した論文を大学院生5人で回し読みして、
ボロボロになるまで精読していたバイタリティーには、
「日本人って甘いな。」って身が引きしまる思いでした。
いつも笑顔で大笑いしているセバルダ博士からは、
人間として幸せに生きる本質的なものも教えてもらいました。
meeting が夜遅く終わって帰るときには、
「歩いて帰ると襲われるからタクシー拾いなさい。」
とタクシー代をむりやりポケットにいれてくれる
人として温かい "mama " でした。
ムヒンビリ大学やセバルダ博士への恩返しということで、
YUITO帰国と同時に聖路加と学術協定を結び、
助産師の強化が必要だというセバルダ博士のもと、
今ではこのプロジェクトを聖路加の助産領域の方々が
引き継いで研究を行ってくれています。
聖路加が招待して念願の東京へ来たmamaは、
再開を喜ぶのもつかの間、
なぜか「アキハバラ」を連呼しまくり。
「アキハバラ」ってアフリカでも通用するんですね!
まさにアキバは日本の誇りですね。(笑)
ということで、
医科歯科大の博士課程にいる
日本の魔法瓶技術に感動して、
プレゼントとして買ってあげると非常にうれしそう。
魔法瓶でいいんですか。
その後、居酒屋で刺身に絶叫して、
野菜ばっかりを食べてお開きとなりました。
魔法瓶のお礼に高級な民族衣装をもらいました。
魔法瓶ってそんなにいいもんですか?(笑)
ASANTE SANA MAMA !
NITAENDA DAR DECEMBA !
これからの GLOBAL LEADERSHIP は
アメリカや日本などの健康先進国でなく、
健康課題が積算している developing countries が
世界をリードしていく時代であり、
特に AFRICA が自ら
Global Health Policy をひっぱっていく存在
になることを期待しています。