NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

バチスタ医師

日本各地、初夏になってきましたが、

みなさん看護の方はいかがでしょうか?


さて、今回は、

New Nursing presents " GLOBAL LEADERSHIP "

という企画を初めて行きたいと思います。


この企画は国際的に活躍するリーダーに会って、

その内容を共有して、次世代の看護へのヒント

とするものです。


最近、日本の看護への批判ばかり書いているので、

「世界レベルで活躍する人は何か考えているのか?」

世界中の医療を知って、世界レベルを体感することを

目的としています。


ということで、

New Nursing presents " GLOBAL LEADERSHIP vol.1 "は、

この人は世界中で有名な心臓外科医です。

まさに教科書の人、常識を破った革命家、

Dr.バチスタです!!


料亭でのショット(一生ものです)

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ちなみに最近YUITOが

日本人的な様相でなくなってきたことは

無視して下さい。(笑)


バチスタ医師は、日本の

書籍:「チームバチスタの光栄」

漫画:「医竜」

でも有名なバチスタ手術を開発した

ブラジル人医師です。


バチスタ手術とは、

突発性拡張型心筋症(DCM)の拡張した左心室

小さく整えて、心機能回復を図る手術法であり、

心臓にメスをいれる視点は革命的であった。


詳しくはこちら。

http://ja.wikipedia.org/wiki/バチスタ手術:title]


現在はバチスタ手術のevidence levelは否定的であるが、

その革新的な行動にはマジでRESPECTである。


今回は日本に用事があり、

その通訳として同行させてもらった。


実際、会ってみるとジョークが大好きな気さくな人であり、

適当で自由なブラジル人でした。(笑)


今回の学びは以下の3つである。


1 ) 自分を信じること


「あの手術法を思いついたとき、

 まわりからは反対されたのでは?」

と聞くと、

「もちろんさ、反対しかされなかった。全員ね。

 それは殺されそうになったよ。」

と驚愕の答えが返ってきました。


「なぜ、それでも実行したのか?」

という質問を続けると、

「それはその技術が絶対に正しいと確信していたからさ。

 それが人のためになるという確信もあった。」


さらに

「いいか、YUITO。

 人生で最も大切なのは、自分で正しいと思ったことを

 確信に変えて、自分を信じて進むことだよ。


本当にこころにしみる一言でした。


自分が正しいと確信することを

自分を信じてすすめていく。

 

あたりまえのようで、

反対が多いと実行できないですが、

その信念は次世代の医療・看護を創造するうえで

不可欠であることを感じました。


2 ) Creativity


また

「なぜ、そのような手術法を開発できたのか?」と聞くと

「それは考え抜いたからさ。何日も、何日も。」


バチスタ医師はこの疾患をどうにかできないかと

論文を読みあさり、ずーっと考えていたところ、パッと、

この手術法のインスピレーションが湧いたらしい。


本人いわく、

「人間の脳はまだ未知数であり、常に答えのない質問を

 繰り返し脳に投げかけていると、脳はある時、

 自分の能力以上の答えをはじきだしてくれるんだ。」

と「脳に質問する力」が最も大切だと語っていた。


YUITOが日本は非常に封建的で

そんな革命的な技術は受け入れてくれないと言うと、


「そうだね。サッカーで考えるといい。

 ブラジルのサッカーは、常に創造性(creativiry)が

 最も大切なんだ。革新的で大胆なプレーが重要で、

 それは表現力だし、それができる人材が選ばれる。」


「確かに、日本は違うらしい。

 いかに革新的なブレーができても、

 チームとしての協調性に疑問が残れば、

 すぐにチームから外されてしまう。

 だから、いいチームにはなるが、

 革新的に強くなることはない。」


なるほど、その通り。

自由に医療を、そして看護を表現していくことが

今の日本には必要だし、そうしないと

世界での日本の医療・看護の地位が非常に落ち、

世界的に通用しなくなってしまうであろう。


3 ) 質問する力


また印象的だったのは、つねに


「YUITO,question!」


いつでもどこでも質問を繰り返し、

それはそれは大変で、

1日100個くらいは質問されたと思うくらい

質問攻めにあいました。(笑)


「質問しても、失うものは何もない。

 わからないなら、聞きまくれ!」


その疑問力と質問力が

この革命的なバチスタ手術を生む出す基礎能力になった

と確信しています。


なにはともあれ、質問攻めに加え、

興奮するとポルトガル語になるし、

非常に大変な同行でした。(笑)


とくに金色のカッパを説明するのは、

非常に難しい。

なんでと言われても。。。


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世界の心臓外科医が日本の包丁研技術に

RESPECTしていました。


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本当に創造性と実行する力を学びました。

やはり、世界レベルはものスゴイです!!


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NUFF RESPECT FOR DR.BATISTA!


ぼくたちも看護を自由に表現して、

敵が多くても、しっかりと信念を貫いて、

革新的で本質的な看護を創造していきましょう!