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NEW NURSING

世界で活躍する疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

災害医療(住民編2)

引き続き、住民の方々と

災害医療情報を共有したいと思います。


ネット環境がかなりしんどい状況です。


3 ) トリアージにご理解を!


この災害下では

「限られた資源で、多くの人を救うこと。」

が最大の使命となります。


そこで、効率的な医療が提供できるように

病院がその重傷度を判断し、

その判断に基づいて治療順位を決めていきます。


つまり、病院受診しても

・診てもらえない場合

・治療されない場合

という状況が起こる可能性があります。


これは世界的に統一された

トリアージという治療優先順位付けのものに

行われています。


そこで、住民のみなさんにも

トリアージ」にご理解を頂きたいのです。


原則として

・治療しても息を吹き返す可能性が低い者は治療は行わない

・歩行可能である者は受診を延期する

・骨折等の軽症は応急処置後に帰宅させる


という方針がとられます。


たとえば、がれきにはさまれて救助したが、

ある程度の間、心臓がとまっていた者は、


・心拍が再開する可能性が低い

・人材や医療資源が大きくとられる

・ほかの救える命を救えなくなる


との理由から

「治療をしないという方針」がとられる場合が多いです。


同様に明らかに脳への大きな損傷がある場合も

同じような方針となります。


呼吸している人を治療の対象としないのは

非常に心苦しく、倫理的も議論はつきないのですが、

災害時の異常事態ということで、

住民のかたにもご理解いただきたいと思います。


また、地震で落ちてきた食器棚で足を打って、

歩けるけど、曲げると痛いという人も

受診まで待たされるか、受診すらできない状況も

生まれるかもしれないです。


災害時の治療は


・緊急に手術等の処置が今必要な者

・数時間以内に同様の処置が必要となる者


が優先的に治療を受けることとなります。


したがって、

ご自身の負傷が軽症であれば、

早急な受診は控えて、

少し経過観察をして、

もし悪化したり、痛みが持続する場合は

病院受診するという運びがいいと思います。


この3日間は病院は戦場です、

いつもと同じ医療は受けれないことを

覚悟していただけると幸いです。


重傷者の治療を中心として、

けっして利己的にならずに

コミュニティー全体の利益を考えて行動できると、

この災害を協力してうまく乗り切れると思います。


日本は進んだ国です。

食料や水、簡単な医療も2日間以内に提供されるはずです。

住民のみなさんが災害医療の中心であり、

みなさんの冷静な判断と行動が

コミュニティーを救います。


災害医療にご理解いただき、

一緒に活動できると本当に助かります。