NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

国際保健インターン(CDC)

国際保健で最も勉強になるのは

インターン(研修)」です。


大学院の講義で学んだ

疫学や保健システムを実習を通して知り

組織が問題をどう解決しているのかを

身をもって学べます。


日本人は積極性が少なく、

インターンの募集がないと応募しませんが、

YUITOは募集がなくても

自分のCV(履歴書)を持参して、

面会を申し込み、条件を交渉して、

実際にCDC等でインターンしました。


これが世界レベルの積極性です。

外人のできる人はみなやっています。


今回はタンザニアのCDCアフリカでの

インターンを報告します。


自分のフィールドがタンザニアであり、

疫学の勉強もしたかったので、

CDCにインターンしたいと繰り返しメールして、

返信がビミョーなので、

1 ) 自分のCV

2 ) インターン計画

3 ) 公文章(日本の担当教授より

4 ) 公文章(タンザニアの担当教授より)

を持参して、アポを取りに実際出向いて

なんとかアポをとり、

交渉の末、インターン受け入れに了解をもらいました。


こんなカンジです。


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給料は出ないこと、

好きな専門家についていいが、

CDCの都合上、輸血の研究が必要なので、

輸血の研究を手伝うことを約束し、

1ヶ月程度の研修を開始しました。


タンザニアでは輸血が問題で、

日本の救急外来で看護師として

輸血を使用していた経験が買われ、

研修の代わりに研究を手伝うという

WIN-WINで交渉しました。


CDCは警備が非常に厳しく、

全身のボディーチェックや車の下のミラー、

しまいには厳重な何層もの電子ロックドアなど、

公衆衛生情報がいかに大切な知的財産であるかを、

思い知らされました。


町はこんなカンジなのに、


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CDCは超キレイです。


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CDCの中の研究物品はPCの細部にいたるまで、

すべてUSから運ばれたもので、アフリカといえど、

USのCDCと同じ環境にしていると言っていました。


CDCはレベルが違います。


会議室にはオバマ大統領の大きな写真があり、

ボタンひとつでUSのCDC本部とビデオ会議できる

ものすごい施設でした。


CDCはタンザニアではHIV/AIDSをメインで管理していますが、

そこから発展させて、

最近は WHOの影響で Human Resource を研究していました。


特に看護師の人材開発がメインであり、

そちらの方で、主に研修を受けました。


英語と現地語でのレポートはもちろん、

人材の質という測定しにくいものを

どう測定するかが、マジで感動しました。


毎日帰る前に、解決すべき問題を提示されて、

次の日の朝に簡単なプレゼンを行います。


たとえば、

「保健人材を都市偏在から僻地へシフトさせる

 効果的な方法を述べよ。」とか

「保健人材の量と質はなにを持って、

 飽和したと判断できるか。」など

非常に刺激のある

知識よりも頭の柔らかさが試される問題ばかりでした。


輸血システムの研究にも参加できて、

研究者の待遇や、普段入れない施設など

いろいろな経験ができました。


アフリカを研究することによって、

そこから生まれた知識や経験を生かして、

自分たちの国の公衆衛生を改善している姿から

多くの刺激を受けました。


もちろん、研修中も

YUITOはボロ宿でサバイバル生活!


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世界レベルを知り、

自分の能力不足を痛感し、

けど、

いつかはWHO等で

一流の人材として働くことを目指して、

努力しようと誓った日々です。


世界レベルはハンパない!!


休みの日はアフリカの救急外来で

看護師力量だめしをする

個人的なインターンシップでした。


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興味あるみなさん、

一緒に切磋琢磨して、

国際機関めざしてがんばりましょう!!