NEW NURSING

ハワイの疫学者が日本の医療について議論する記事です。

NEXT Health Care

次世代の医療へ

飛行機内でのEmergency

昨日のベイツのPhysical Examination に関するこぼれ話。


YUITOは中東とアフリカで専門なので、

飛行機はいつも

カタール航空   no title

エミレーツ航空   エミレーツ 日本 | フライト予約、ホテル・レンタカー予約

使っています。


カタールは非常に安くアフリカに行けるし、

現地事務所も非常に丁寧に対応してくれます。


アフリカでチケット延期の料金がわからなかった時は、

すぐに東京事務所に国際電話をかけて確認してくれました。

料金も最も安いし、機内も快適です。


エミレーツは割高感がありますが、飛行機はやばいです。

エコノミーでもスゲー背もたれが倒れますし、

夜は機内に星空が現れます。


ドバイ国際空港はもはやアミューズメントパークですね。


ただし、最近さらに高くなったので、

HPでまれに出る激安航空券のみ購入しています。


どちらも成田発になったので少し便利になりました。


さて、本題ですが医療者のみなさんにお聞きします。

「飛行機内でemergency callとなった場合、手をあげますか?」


YUITOも聖路加でPhysical Examination の授業を終えて、

再度アフリカへ研究のために戻る予定で、

関空カタール着のカタール航空機内で食後に寝ていました。


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そこで「Medical emergency call」がなり、

「誰か医療者はいませんか」と英語で放送が流れ、

眠りこけていたせいか、反射的にパッと手をあげていました。


EMERGENCY NURSEであることを告げると、

「免許見せて?」とCAから言われ、

「日本の看護師免許はバカでかいんだよ。名刺あげるね。」と

英語と片言のアラビア語で返し、なんとか納得された様子。


一緒にビジネスクラスまで行くと、

日本30代男性がうなり声をあげて、腹部を痛がっている。

ま、意識清明だし、とうこつ動脈触れるし、まず安心。


CAたちはプチパニックで、

「飛行機おろすか?」としきりに聞いてくる。


「まだわからないよ。」といいつつ、

「こりゃ、Physical Examinationの最終テストだね。」と思い、

まずは問診と腹部所見を取り、

腹部問題なく痛いのは背中と判明。


案の定CVA tendernessがあり、尿管結石疑いとなり終了。

ありがとう、ベイツさん、大久保先生。


非常にスムーズで我ながら、よかったと思っていると、

CAが遅れて救急ボックスと書類を持ってくる。


改めて、バイタル測定し、所見を英語で紙に書き、

ボックスから内服薬のペインキラーを選んで内服させる。


本人とCAに「Crystal」だよと伝えて、

電話越しに機長に「飛行機おりなくても大丈夫と」と伝えて、

なんかドラマみたいな光景に感動。


患者はファーストで横になることになり、

「じゃ、おれもビジネスに格上げか?あははー、ラッキー。」

と思っていると、まさかの始めの席に戻されて終了。


ちょっと残念な気持ちになるも、いい経験をしたと思い、

時計をみるとまだ8時間も飛行があり、再度爆睡していた。


すると、CAが2時間後にわざわざ起こしに来て、

「患者が大丈夫かみてほしい」とのこと。


患者に痛み止めが効いて寝れたことを確認し、安心していると、

またCAが血圧計と書類を持ってきて、書けと催促。

「めんどくさー。」と思い、バイタルと書類記入し、再度爆睡。


すると・・・

そう、また2時間後にCAが来るわ、来るわ。


結局、10時間ほとんど寝れずにカタールに到着しました。


もちろん、お礼は

・CAの笑顔

ゴディバのチョコ3つ(むかついて隣のお姉さんにあげました

でした。


マジで残念。

けれど、いい経験になりました。


みなさんも、機内のEmergency call には反射的に手をあげて、

CAの笑顔とゴディバのチョコをGETして下さいね。


疲れてカタール着でした。

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